葛飾区青戸の小林はりきゅう院 小林潤一郎です。
9月28日(火)葛飾ロイヤルケアセンター主催の公開講座で平原佐斗司
先生の講演を聞いてきました。
平原先生は、医師で在宅医療を行っておられます。多岐にわたってお話し
がありましたが、私が印象的だったのは、認知症に関することです。
認知症の患者さんは462万人、予備軍とされている方が400万人で
今後は都市部を中心に急増していくとみられています。
アルツハイマー型の認知症の経過について、先生は「長い旅路」と
説明されました。発症から時間と共に状態が悪くなり、重度となると歩行障
害や失禁を伴い全介助が必要となり、末期には嚥下障害(飲み込みが出
来ない)から肺炎となりお亡くなりになることが多いとの経過をお話しにな
りました。発症から末期まで、個人差はありますが、10年という数字がでま
した。
一方、アルツハイマー病の危険因子として、低教育水準、低身体活動、
喫煙、うつ、中年期高血圧、糖尿病、中年期肥満を挙げられていて、
その逆、つまり好奇心を持って知的な活動をしたり、週に2回・30分の
有酸素運動をすることが予防につながり、MCI(軽度認知障害)の状態で
あれば発症を遅らせることができるとのお話しでした。
鍼灸治療も認知症に関して様々な研究がされていますが、もし足や
腰に痛みがあったとき、運動はおぼつかないはずですので、先ずは軽度
な運動が出来る状態に痛みを減らすことでお役に立てるのでは、と感じた
ました。
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