頚椎ヘルニアの針治療

 頚椎(首の骨)は7つありますが、骨の間から腕や指や背中に行く神経が出ています。加齢とともに骨のあいだのクッションの役割をしている椎間板が薄くなっていく傾向があります。特に中高年の方が長時間上を向くこと(例えば天井のそうじなど)のあとで、片方の腕から肘、また指先にかけての痛みやしびれがでることがあります。上を向く姿勢が長いと首で神経の圧迫を起こしてしまうためです。

 腕の痛みと感覚の鈍さで鍼治療にみえた方。所見から首からの神経の症状として治療を行いました。東京都鍼灸師会 葛飾支部が提携している病院でMRIを撮って頂いたところ軽度の頚椎ヘルニアとの診断がでました。頚椎ヘルニアは首の椎間板の中身が外にある神経を圧迫してしまう疾患です。医師からは、引き続き鍼治療を、とのコメントを頂き当院での治療を継続しました。約半年後、夜痛みで眠れないとか、指の感覚が鈍いといった症状がとれて、日常生活に支障をきたすことはなくなってきました。

 神経痛といわれる疾患は治療に時間がかかることが多く、病院などでの検査で悪性でないことを確認後、根気良く続ける必要があります。